モヤみもありつつ続くに越したことはない。 - TOKYO IDOL FESTIVAL 2019
もう惰性的な部分も大いに含みながら、今年もTIFに行ってきました。
今年はお目当てのグループ・メンバーが出演確実だろうと思っていたところで出演しなかったのでちょっとしょんぼりめで突入したものの、野外のライブは割りと好きなのもあり、最終的にはなんだかんだと楽しめましたね。
行程と各日の雑感
1日目
<HOT STAGE>
・AKB48 Team 8
<SMILE GARDEN>
・乃木坂46 4期生
<SKY STAGE>
・真っ白なキャンバス
・Leo-Wander
・開歌-かいか-
・Someday Somewhere
・LaLuce
・chuLa
・神宿
・Lily of the valley
・QUEENS
48関連は、HKTがSMILEよりHOTのほうが時間の関係もありよかったのが印象的。NMBは今のBIIが若手選抜的な意味合いがあることを改めて目の当たりにしました。チーム8はオリジナル楽曲のみにして内向きなステージだったことに、チーム8の今のAKBでの役割の変化が感じられました。
10周年で復活ステージがあったアイドリング!!!、FC東京好きとしてはうれしい『サマーライオン』やもっと懐かしい曲を懐かしいメンバーで観れてうれしかったのですが、3日間終えて思い返すと、かつてのホストグループのステージも意外と1ステージでしか消化されていなかったような印象になったのが逆に興味深いです。
「せっかくだから」と後方で観ていた最後の乃木坂4期生にときめいたのが自分でも意外な初日フィナーレ。おそらく、映画を観ていたのが布石にもなったんでしょうね。清宮レイさんが気になっています。
2日目
<SMILE GARDEN>
・NGT48
・ラジオ体操
・STU48 青い向日葵/瀬戸7
・桜エビ~ず
・たけやま3.5
・LinQ
・IDOL SUMMER JAMBOREE Day2
・AKB48 2029 ラジオフレッシュ選抜
・夢みるアドレセンス
・IDOL SUMMER JAMBOREE ACOUSTIC
・日向坂46
<DREAM STAGE>
・スターダストプラネットスペシャルステージ
・Lily of the valley
<FESTIVAL STAGE>
・STU48 せとまいく
この日も48中心。急にオープニングアクトに入ったNGT48は、相変わらず何をやっても文句を言われてしまう始末。警備員ではなく警察が配備されているとツイートしたところ、思った以上にRTされてびっくりした。
SMILE GARDEN、BONDSではなくPOLICEが配備されています
— いときん (@110kin) 2019年8月2日
NGTのパフォーマンス自体は緊張でガチガチさもありながらも、とても真摯だったと思います。陰謀論めいたものもたくさん飛び交ってますし、そのうち何割かは真実に近いんでしょうが、この日ばかりは観といてよかったと思います。観てから何か言いたいところです。
他の48関連ステージだと、せとまいくのパフォーマンスが素直だったのと、瀬戸7の新曲が好みだったことでしょうか。どちらでも出てきた甲斐心愛さんの煽りが愛らしくていい。AKBフレッシュ選抜は、今の若手の充実度を改めて理解する一方で、大きな盛り上がりへの意識は大きくないのかなとも感じたり。どちらの面も今のAKBの表出なのでしょう。
フレッシュ選抜のあたりからは、いま爆発的な人気の日向坂46まで後方から観ていたのですが、まねきケチャでは柵の後ろで弾けたがる若者だったり、楽しみにしていたアコースティックライブの最中にキャッキャ雑談してくれる日向坂待機勢に遭遇したり、今の「フェスっぽい」TIFの象徴を改めて感じたり。ムッとすることもあれど、ステージとその盛り上がりはやっぱり楽しかったです。
3日目
<HOT STAGE>
・えのぐ
・monogatari
<SMILE GARDEN>
・≠ME
<DREAM STAGE>
・たけやま3.5
・夢みるアドレセンス
・STU48 STUDIO
<FESTIVAL STAGE>
・君の隣のラジかるん
<GREETING AREA>
・たけやま3.5
※一部しか見れていないステージも含む
そろそろ体力的に限界になるも、2日目に観た、たけやま3.5からスタート。ボーカルの武田雛歩さんがルックスもスタイルも声もいい。TIFで初めてチェキを撮りました。観るステージ減らすくらいだったら物販はって意識だった自分がこうしたのも、TIFのある種の移り変わりを自分のなかに投影していたのかもしれないです。
ここ数年の主目的になっていたSKEは、推しがいなく距離を少し遠ざけているなかで観て新鮮でした。そんな視線でもかなり会場を盛り上げていたように思います。ダンスと煽りも爆発的になってきたもんだなぁと今さらながらに気づきました。続いて観たmonogatariとあわせて、疾走感をとても感じたステージでしたね。逆にこの日とても楽しみにしていたSTU48のSTUDIOは、ダンスシーケンスを野外ステージでそのままやってしまって、もったいなかったように思います。
「かわいい」で言うと、お姉さんの=LOVEと指原プロデューサーの後方から『見とくか』ぐらいだった≠MEのキラキラ感に圧倒されました。デビュー発表からは少し時間が経っての初ステージなだけあって、キュートさが仕上がっていましたね。素材的にもすごい子たちが集まっていることを感じました。
改めて振り返ってみる今のTIF
僕が始めてTIFに来たのは2012年。当時ライブアイドルブームが全国的に走っていた時期。それをいろんなメディアで知り、また推しのSKE48が出演するということで行くことを決めた年でした。
品川のステラボールからお台場に移って2年目、「メジャーアイドルフェス」へのギアの1段目を上げていた頃でしょう。それでもこの年は前年のDorothy Little Happyに続いてローカルアイドルたちが「見つかり」に来ていて、LinQやNegiccoの初TIFを目撃した思い出があります。Negiccoが「去年は梨の皮むき大会に出ていて出られなかったんです…」って泣きながら喜びを語っていたのをよく覚えています。
この頃からのTIFは、アイドリング!!!やバニラビーンズ、ぱすぽ☆あたりのメジャー系ライブアイドル(!!!がライブアイドルかと今改めて考えると宙に浮く気はしますが)を軸に、その上の「天空」も混ぜつつ、ローカルアイドルや「楽曲派」的なグループが入り混ざっていた印象です。僕が行き始めた頃までの「アイドル見本市」の時代にそのブランドを作り、今でもそれを活用しているのだと思います。
僕が行き始めた頃はまだ当初の手作り感を大事にしていたようにも思いますが、徐々にそれだけでは立ち行かなくなるもの。そのことに言及した歴代プロデューサーもいました。フジテレビという大きな営利企業がそれなりに大きくやっているイベントですから、収益性も次第に求められるのも当然のこと。
今ほどライブアイドルブームが落ち着く少し前から、坂道グループを呼び始めたりするなど、大規模動員が見込めるグループを多く呼びはじめました。指原さんがチェアマンに就任したのはその象徴と言えるでしょう。また、夏のTIF本番だけでなく、地方や夏以外にもTIFを冠したイベントをやっていったり、各種サイトを経由した課金イベントを行ったり。出場権やメインステージの出演権をかけたイベントは、TIFが築いたアイドルイベントブランドの高さを収益化する上でわかりやすい変化の1つです。
結果として、現在ではキラキラ感の強いアイドルフェスになってきました。J-POP界隈で言うと、ROCK IN JAPAN的な立ち位置になるんでしょうかね(毎年裏で重なるのもあって行ったことはないんですが)。かつてのホストだったアイドリング!!!の再結成ステージを観ながら、あの頃との変わらなさを彼女たちに感じた一方で、今のTIFにない雰囲気で新鮮ではありました。
この変化も、さみしい思いもあるにはありますが、なくならないに越したことはないんじゃないかな、というのが今の思いではあります。というのも、ジャンルも経年すると細分化してそれぞれが独立化していきつつパイが少なくなってくると、ただただパイが薄くなっていくばかりだと思うのです。
まあ、こんなことを言っていられるのもまだ48グループをヲタ活の中心に置けている自分だからだとも思うのです。たくさん出てるわけですし。
48と相性がよくはないフェス
一方で、野外のSMILE GARDENを中心に、「少しくらいやんちゃしてもいいフェス」いや、「BONDSとの駆け引きを楽しむフェス」的な側面も強くなってきているのも一方であります。これが、たぶんいま48グループにいるヲタクの大多数とはあんまり相性がよくはありません。
もっと言うと、今はオールスタンディングのライブ会場に来たいと思う48ヲタクの人は少ないように感じる機会も増えました。同じような日時の条件でTIFほどやんちゃさのないイベントでも、ホールクラスでは落選多めで、Zeppだと全当で入ってみたら椅子が置かれているということもあるとか(僕も一度経験してびっくりしました)。
動員が期待されている中で、相性の悪さのある48グループの位置づけが今後どうなっていくのかは、近い位置づけで48グループが多く呼ばれている@JAM EXPOなども含めてブッキングがどうなっていくのかは注視してみたいところです。
個人的には、呼べないほどのピークから少し落ちてきて好きなスタンディングライブでのお祭りを楽しめるようになってきたこの数年だったところが、「フェス的な盛り上がり」との相性のよくなさを感じる部分もあったのが今年のTIFでもあり。なかなか複雑な気分ではあります。
ひとまずは、続く限り、そして興味のあるグループが出演してくれる限りは観に行くんだろうとは思っています。僕の「ライブアイドル」の原点に近い位置づけでもあるので。これもTIFのブランディングの成果の小さな一部なんでしょうね。たぶん。
僕がめて行ったTIFの様子が収録されています↓
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