あくまでも観客席から

アイドルにかじりついた記録を残したい人のブログ。

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2014/8/23 『憲法主義』発刊記念 内山奈月×南野森 公開模擬授業レポート

アイドルが憲法本を出して大丈夫?

憲法主義』。なっきーこと内山奈月さんがこのタイトルの本を出すと聞いて、僕は少し心配していました。発売の前後はちょうど憲法9条の解釈に関する議論が政府レベルで巻き起こっていたからです。事実、本屋に行ってこの本を探すと、いわゆる「右系」の仰々しい棚の近くに置いてあることが多いでしょう。いわゆる「タレント本」のコーナーに置いてあることは少ないと思います。タイトルに限らず、デザイン自体も白地に黒い文字のみのシンプルなもの。とてもアイドルの本とは思えません。

つまり、アイドル本としては異端すぎてアイドルファンには売れないのではないか。そして、憲法や政治に興味がある人にはアイドルという白い目で見られて手に取られないのではないか。そういう心配がよぎったのです。

……ところが!

読み始めてみると、ページをめくる指が止まりません。すぐにこの本が憲法本としても、なっきーファンの本としても売れないはずがないとビビッときました。2日間に渡る九州大学准教授(現在は教授)の南野森さんとのわかりやすい講義と、的確に疑問をぶつけていくなっきーの会話を収録したこの本は、改めて日本国憲法を理解するのにとても役に立つのです。あまりにもスルスルと頭に憲法の理解が入っていくので、購入後1時間半も経たないうちに読み終えてしまいました。ファンとしてなっきーに驚きつつ、憲法の理解を進めていく。これはアイドル本としての1つの可能性を感じる一冊だと感じざるを得ませんでした。

すっかりなっきーモードのセミナールーム

そんな本への感動を忘れないまま、8月23日土曜日(朝オタ5thラウンドを終えた後仮眠もそこそこに!)、都内某所のセミナールームへ僕は向かいました。さすがビジネス書中心のPHP研究所、部屋の雰囲気はビジネスマン向けのセミナーなのですが、会場に集まったファンはみんなラフな格好! ファンの方も普段はネクタイをビシッと締めてる方も多そうですが、今日ばかりは普段のワイワイとした握手レーン前のような談笑モード。そのコントラストが何かAKBをとりまくカオスさの1つを表現しているようでした。いろんなものをハックしてきたAKBですが、ビジネスセミナーもハックしちゃうのかもしれませんね。

そんな中、なっきーと南野先生が入場。盛大な拍手で迎えられましたが、まだまだビジネスセミナー風の空気が残っており、なっきーも緊張している模様。お2人の学歴を紹介した後(アイドルも学歴を紹介されるのです!)、南野先生が「せっかくだから内山さん、キャッチフレーズどうですか?」というアシストをした後、会場の空気は一変。「いつも笑顔だー!」『なっきー!』「今日も笑顔だー!」『なっきー』「あなたをー! ハッピーにしたい。内山奈月です!」『いえーい!』というキャッチフレーズのやりとりですっかり会場は劇場と同じような暖かい空気に! 緊張していたなっきーも気持ちが和らいだようです。南野先生、ナイスアシストでした!

憲法主義』延長戦に感じるアイドルイベントの新たな可能性

 ここからは本でも行われている1対1の講義の延長戦になります。テーマは『憲法主義』でも取り扱っていた「司法権」、特に違憲審査制になります。「どうして日本では違憲判決が他国に比べると少ないのか?」という疑問を、「司法の独立」という視点から掘り下げる約50分の講義となりました。戦前から近年の裁判所と裁判官の独立に関する事件を追いながら、なっきーと一緒に勉強していきます。


なっきーがものすごく熱心に講義に意識を傾けてノートを取っているのを見て、気づけば僕も思わず持っていたメモ帳にびっしりと講義の内容を書いていました。ここではさすがにすべてを書けませんが、「大津事件」「1949年 浦和事件」「揺れる司法の時期」などなど、こんなに熱心に歴史のメモを取ったのは学生時代ぶりです。なっきーにばかり目が行ってしまいがちですが、南野先生の講義もすごくわかりやすいんですよ。「もし法学部生でこんなわかりやすい講義で、同じ部屋には熱心に講義を受けているかわいい同級生がいたら…!」と思わずにはいられませんでした。なっきーの通う大学の学生敵視…間違えました、うらやましいです。そういう環境にいられたら、勉強がもっと好きになっていたんだろうなぁ。

ここで気づいたことがあります。壇上で真剣に講義を聞いているなっきーを見ている感覚、何かに似ているんですよね。そう、かわいい子が美味しそうにご飯を食べている姿を眺めている時の感覚なんです。かわいい子がご飯を美味しそうに食べているのを眺めているだけで幸せになれるのと同じように、かわいいなっきーが真剣に講義を聞いているのを眺めているだけでこちらも素敵な気持ちになれるのです。これって、新しいアイドルイベントの形として、すごく面白いんじゃないかなって思います。学生のアイドルファンも増えてきている昨今、こうしたイベントもありなんじゃないかなって思いますね。アイドルといっしょに勉強して、アイドルもファンも意欲的に学習できる。素敵じゃないですか。そんな未来を妄想しながら、楽しい講義の時間は終わりました。

アイドルに教えてもらうこと


講義が終わると、15分ほどの休憩を挟んでなっきー自作のPowerPointでのスライドによる「憲法裁判所」についての発表が始まりました。ここでは、なっきー自身のプレゼンテーションのうまさと、「アイドルがプレゼンテーションすること」のよさを両方体感することができたんです。

なっきーは話の組み立て方がプレゼン、いや論文の組み立ての基本をしっかり踏襲しています。まず、「憲法裁判所を設置するべきである」という仮説を立てる。その上で、メリットを2点紹介し、デメリットも2点紹介する。デメリットをそれに対する反論で乗り越えて、最初の仮説を補強、結論に至るという、仮説→検証→結論という流れがしっかりできています。アイドルに限らず大学1年の夏休みの時点でこれをできる人少ないですよ。しかも、たった15分ほどのプレゼンテーションです。ありえません。いや、そこにありえた!

さらに、なっきーは論理面だけでなく見る人を飽きさせません。これは、AKB48として培ってきた「ステージの上の人」の経験がなせる技でしょう。大きな身振り手振り、あえての自画自賛、あおりなど、通常のプレゼンテーションでやったら少々おおげさなものも、アイドルがやっていると愛嬌になります。結果として、プレゼンテーションを楽しんで見ることができるという、理論と視覚の両面から内山奈月さんはすばらしいプレゼンテーションを見せてくれました。

よくアイドルが出演する教育番組では、あくまでもアシスタントであることが多いです。が、こうして学んだ知識を視聴者に対して"アイドルが"プレゼンテーションすることも、受け手が知識を楽しみながら理解することの手段の1つなのだなぁ、と改めて実感したのでした。そして、なっきーはそのポジションをぜひ獲っていってほしいです。来期の教育テレビにはなっきーが映っていることを勝手に確信しています。

内山奈月は終わらない」

「公開講義」と真面目なテーマのイベントでありながらも、キャッチフレーズのように笑顔であふれていた会場ですが、最後のなっきーのあいさつでは彼女が「笑わないでください」と前置きして今後の決意を語りました。「『憲法アイドル』というAKBでのポジションを築いて、上を目指して選抜へも入りたい」と力強い表情でコメントをしたんです。柔らかい笑顔の中にも、しっかりと見える太くて真っ直ぐな芯。これこそが内山奈月なのだなと感じさせられました。彼女、眩しいほどにギラギラしています。この『憲法主義』でしっかり結果を残してやろうという野心も見えるんです。あの癒しの笑顔の奥からそれが見えてくるから恐ろしい。内山奈月、「選挙でヲタがぶっこんだ」ってだけで終わりませんよ。彼女はまだまだ上昇してきます。それを噛み締めつつ、僕はセミナールームから外の世界へ歩いていきました。

この8月末で、『憲法主義』は第4刷が発行され、総発行部数は総計5万3000部となったそうです。僕の心配なんかどこへやら。内山奈月と『憲法主義』の快進撃はまだまだ終わりません。

・おまけ
Amazonのアイドルクラスタでない人のレビューを読むととても興味深いですよ。

 

憲法主義:条文には書かれていない本質

憲法主義:条文には書かれていない本質

 

 Twitter@110kin(いときん)

※本記事は、こちらに寄稿させていただいた記事です。

メンバーの覚悟を受け止めるということ。@2014.07.20 SKE48 アップカミング公演 ~夏~ 後藤真由子生誕祭公演

大組閣後のSKE劇場の公演に入りたい、入りたいなと思い続け、さらに研究生のアップカミング公演が始まり、これはもう入るしかないだろうという思いが強まっていました。そんなところで追加で日程が発表された3回目のアップカミング公演になんと遠方枠で入れたのです! この日は5月に誕生日があったものの、研究生公演がないことで先延ばしになっていた後藤真由子さんの生誕祭になることが決定していました。これはもう盛り上げるしかないと、高まる気持ちを抑えられない勢いの中で…。

 

出演メンバー

青木詩織井田玲音名犬塚あさな荻野利沙鎌田菜月後藤真由子佐々木柚香竹内彩姫野口由芽松村香織山田樹奈

SKE48 | スケジュール | 2014.07.12 SKE48 アップカミング公演~夏~(15:00開演)後藤真由子 生誕祭

詳しいセットリストについては初日の感想を参照してみてください。

[DMM視聴]2014.06.29 SKE48研究生 アップカミング公演 ~夏~ 初日 - スタジアムとアリーナの観客席から。

 

11人という構成人数

ゆめちこと野口由芽さんと、山田樹奈さんのすばらしさについては、上に挙げた初日の生配信で観た時の感想と同じでした。犬塚あさなさんの情念を込めた表情が素敵なのも、生で観ても同じようにすばらしく感じられる。11人という今の48にとっては少ない構成人数が、映像で切り取られたとしてもしっかり観ることができるということを改めて感じました。

他のアイドルを観ても感じますが、やはり16人もいるステージを観ていろんなメンバーに目を配ることは難しいですよね。でも、この人数ならそれができるギリギリの人数になっています。研究生はとにかくスポットライトが当たってほしい存在ですから、あえて少人数で決行している決断は、観る側としてもうれしい一面がありました。

 

(ほぼ)初めての卒業発表の立ち会い

この日の後藤真由子さんの生誕祭では、彼女の卒業発表がありました。生誕祭の中でファンへの感謝や1年の決意を語るパートがあるのですが、その流れでこの7月末での活動終了を発表しました。もともと何をやっても長続きしなかった彼女が、好きなものとして見つけてやっと続けられたSKE48。失敗も辛いこともありながらも繰り返してきて、高校3年生になり進路の話題も多くなる中で、「もっとやりたい場所があるのでは」と探して美容の道を目指すことを決めたそうです。

コメントの一部は、公式サイトにも掲載されています。

SKE48 | ブログ | 運営事務局 - SKE48運営事務局ブログ | 後藤真由子 生誕祭

その話し方からは、これまで考えに考えを重ねて整理して、ファンにしっかり伝えようという思いが骨にあるということが伝わってきました。普段のトークでは、そんなに骨があるしゃべり方をするタイプではないんです。なので、思いを伝える彼女から一度も目を離そうとも、声を出そうとも思わなかったです。とにかく身体も意識も彼女に向けて集中させる。今まであんなに微動だにせず人の話に耳を傾けたことはありませんでした。真剣だとしても、たいてい同時に頭を働かせたり、アイドル現場では盛り上げるリアクションを取ってみようと考えてしまうんです。それだけ、彼女の真剣さを正面から受け止める、いや受け止めざるを得ませんでした。

うれしかったのは、しっかりと自分がこれまでどのようにして悩んで、相談して、美容というある程度明確な道を話してくれたことです。「新しい夢ができたので…」と具体的な進路もわからないまま卒業していくメンバーもいる中で(実際は、内定しているけれど事情で言えないというケースもあります)、ここまで話をしてくれるのなら、正面から聞く、いや身体で受け止めるしかないわけですよ。

 

進路という現実を突きつけられるということ

モーニング娘。から始まり、AKBで加速した「リアル志向」のアイドルを追っていく限り、そこには人間っぽさが常に存在していくわけですが、やはりステージのこちら側とあちら側、握手スペースのあちら側とこちら側という線引きがある中で、僕らはすべてを知ることができないわけです。だから、ある種「アイドルが将来具体的にどうメシを食っていくか」については考えを馳せることはあっても、家族ほど真剣に向かい合うことはどうしてもできません。

僕らファンがいくら盛り上げて、楽しい現場になったとしても、芸能の世界の高みへ羽ばたいていけるのはほんのわずか。48グループというムラの中ですら、上を目指すのは険しい道です。今残っている11人のSKE研究生たちはそれを特に強く感じているでしょう。

で、その道をあきらめて別の道を選ぶのは、必然だとも思うんです。他に可能性を感じる道があれば選ぶのは必然です。彼女も18歳です。18歳で、こんなにメシを食うことに必死になって考える女の子っていないと思うんですよ。10代にして、目に見える形でファンとふれあえて、熱心に応援してくれる人がいて、葛藤しないわけがありません。でも、それでも難しい時だってあるわけです。その葛藤を経ての選択を、あの2時間弱の公演の中で感じました、いや突きつけられました。本人も言ってましたが、「みなさんが生誕祭で楽しそうに盛り上げてくださる中で卒業発表するのは辛い」というのが、パフォーマンスのほんの少しの硬さにも見えたような気がしました。それを後になって振り返って気づくことも含めて、僕は彼女の人生選択を突きつけられまたわけです。

もちろん、ファンとして「卒業をいっぱい出すグループなんて…」という思いはないわけではないんですよ。でも、あの場に入って感じたのは、怒りとか、「どういうシステムにしていったらいいのか…」っていうそういうメタ的な思考ではなくて、彼女の人生を感じたんです。その場に立ち会うっていうことは、非常に重みのあるできごとなんです。

僕は教員でもないですし、保護者になったこともありません。人の人生を背負ったことはありません。それでも、10代の子たちを応援するということは、少しだけ人生の選択の一部になっているのだな、と感じた公演でした。

あのとき受け止めた重みがあるからこそ、しっかりと卒業後も歩んでほしいなと思えます。そして、きっとうやむやに辞めていった子に対しても怒りではなくその子なりの人生に思いを馳せることになるのだろうなと思います…。

「卒業してほしくない」という思いは、もしかしたら「人生を受け止める覚悟がない」という気持ちの表れなのかもしれない、そうも考えてしまうこの1週間でした。

 

もう、僕の気持ちは「不器用太陽」です…。

 

 

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[DMM視聴]2014.07.07 SKE48チームK2 『ラムネの飲み方』

 

この日も仕事を終えて、生配信に合流したのが自己紹介の途中、18時50分あたりから。

 

出演メンバー

阿比留李帆石田安奈内山命江籠裕奈大場美奈加藤智子北野瑠華木下有希子惣田紗莉渚高木由麻奈古川愛李古畑奈和水埜帆乃香山下ゆかり山田みずほ井田玲音名

SKE48 | スケジュール | 2014.07.07 チームKII「ラムネの飲み方」公演(18:30開演)

井田玲音名さんが『ラムネの飲み方』公演初出演。本人も「今日の公演でSKEのオリジナルセットリスト制覇なんです」と喜んでました。6期生では野口由芽さんに次ぐ2人目かな。

 

ユニット・特殊ポジション

『クロス』:古畑奈和石田安奈木下有希子

フィンランド・ミラクル』:古川愛李山下ゆかり惣田紗莉渚

眼差しサヨナラ』:阿比留李帆水埜帆乃香

嘘つきなダチョウ』:江籠裕奈北野瑠華石田安奈

『Nice to meet you!』:大場美奈加藤智子内山命高木由麻奈惣田紗莉渚

『孤独なバレリーナ』プリマドンナ惣田紗莉渚

『ウィニングボール』バッター:江籠裕奈

『ボウリング願望』プレイヤー:高木由麻奈

 

だいぶK2のシャッフルにも見慣れてきましたが、今日は石田安奈さんが久しぶりにオリジナルメンバーの『嘘つきなダチョウ』に登場して、サプライズ感は残りました。オリジナルのポジションではセンターだっただけに、彼女のパワフルかつキュートなダンスがサイドのポジションで目立ちます。シンメになった若手の北野瑠華ちゃんは特に刺激になったんじゃないでしょうか。

 

感想

 『今 君といられること』で顕著だったんですが、今のK2にはバラードでの表情で魅せられるメンバーがいるんですよね。この日の公演はそれを改めて感じました。DMM月額会員でHD画質で視聴できて本当によかったです。また古畑奈和さんの表情に劇場最前でしびれたいなぁ…(遠い目)

そして、前K2で培った「公演を最大限に楽しむ!」も伝わってきたのが今日の公演でもあります。リーダーの古川愛李さんが最後に「みなさん、今日はたくさんの織姫さまに会えましたかっー?!」と全力であいさつしていたのが印象的でした。以前なら煽りはしてもここまで感情むき出しにして叫ぶのは珍しかったと思います。古川さんならではのリーダー意識の進化なのかなと感じました。副リーダーのみなるんも加藤智子さんに挑戦的な口調だったりと変化が見られてじわじわとMCのおもしろさも上昇中。いつか溜めてきた楽しさの水が膨張してコップの縁からこぼれていくのが楽しみです。

 

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[ネタバレ]『DOCUMENTARY of AKB48 The time has come 少女たちは、今、その背中に何を思う?』を見てきました

 

AKB48のドキュメンタリー映画4作目。今回は一番情報量が多い映画になったんじゃないのかな、という感想がまず頭の中に浮かびました。なので、備忘録的な意味合いも兼ねてこのエントリーを書いてみます。まだ見てないって方は、そっ閉じしてくださいね。

 

見えないように、最も話題になったであろう第2作の紹介リンク貼っときます。

 

 

 

大島優子から渡辺麻友への王位継承を語る映画」ではない

ドラフト会議で指名されたメンバーの上京をプロローグに、大島優子紅白歌合戦で卒業発表するシーンから物語が進んでいって、総選挙の開票イベント(+握手会事件)で物語が幕を閉じていく、というのがものすごくはしょった大筋です。ただ、僕は「大島優子がドラマティックに卒業していって、渡辺麻友がドラマティックに初の総選挙1位になって、はぁそれがAKBの正史なんだよなー」と安易に捉えてはいけないと思いました。

 

あくまで、大島優子の卒業という言及を避けられないトピックを前に掲げつつも、いわゆる「それ以外のメンバー」にも寄り添っていった作りではないかと思います。

 

過去4作で最も「寄り添った」つくり

「寄り添う」という意味では、過去の3作に比べると最もメンバーに近い距離で作られていたのではないかなと感じています。高橋栄樹監督自身が6割ほどカメラを持った(TBSラジオ宇多丸のウィークエンドシャッフル』でのインタビュー)ということもあるでしょうし、構成・演出に関してもそれを感じました。

 

1作目は、ドキュメンタリーという以上に「インタビュー」の意味合いが強かった。彼女たちが裏ではどんなことを考えながら活動しているのかを「のぞいてみる」という意味合いです。2作目では、震災という象徴を掲げながらアイドルのステージ裏の戦場を描き出す、わかりやすくショッキングな構成。3作目では、2作目ほど大きなできごとに頼るのではなく、メンバーの「卒業」をマイルストーン的に使いながら、1年間のメンバーのキャリアについて考えて見せる作品でした。

 

今回の4作目では、追加のインタビューシーンが一切ないんです。1作目と2作目・3作目を比べても減ってはいますけれど、4作目の少なさは圧倒的。言葉を聞くにしても、すべてその場で聞いているんですよね。ここまで現場のコンテクストに頼る作りで、「AKBが好きな人以外はどう感じるのだろう?」という心配すら起こるほどです。高橋監督も今回が映画は3作目ということもあって、メンバーとそしてファンへの信頼してくれたのかもしれません。

 

メンバーそれぞれの立ち位置が見えてくる

先ほど書いたように、「大島優子から渡辺麻友へ」以外に何が見えてくるんだ、という話ですけれど、それこそすごくたくさんあります。覚えてるものを列挙してみましょうか。

 

  • 未知の世界に飛び込むドラフト生の西山怜那後藤萌咲
  • 自分なりにリクアワのひな壇での課題に取り組む前田美月
  • 後輩のドラフト生にメイクの仕方、作法をバッチリ教える湯本亜美市川愛美
  • 泣きじゃくるチーム4のメンバーをなだめる側に回る岩立沙穂
  • SKEメンバーに総括を語るリーダーとしての思いと、1メンバーとしての辛い思いを抱える松井玲奈
  • NMBへの移籍が発表され、違和感を隠さない菊地あやか
  • 大組閣当日は泣き崩れるも、しっかりと後輩メンバーを勇気づける強さを持つ佐藤すみれ
  • SKE移籍を提示された想いと現実のギャップを受け止めようとする岩田華怜
  • 初日マジックと現状のギャップに弱さを隠しきれない岡田奈々
  • 何よりも自分で考え、そしてメンバーのそばで寄り添い伝える内山奈月
  • キャプテンだけども不安を抱える峯岸みなみ
  • 意外と新チーム異動の不安も笑顔で迎える小嶋真子
  • 総選挙で1位を守る複雑な心境の指原莉乃

(市川愛美さんを追加しました) 

 

大島優子さんの卒業は特別に象徴として扱われてはいますけれど、ここで挙げたメンバーの描写はすべて「渡辺麻友1位」と並列して扱われているんじゃないかなと思っています。大島優子というAKB48を体現してきたメンバーが卒業する裏で、メンバーたちは何を感じながら、大組閣や総選挙といった山に対して、どういう思いでどう望んでいったか、というのを映像で近くにいるようにして感じられる映像だと思っています。

 

もちろん、前作から空白となってしまった2013年の総選挙からドラフト会議あたりまでのドラマが見えなくなってしまったというファンとしての物足りなさはどうしても残りますが、これだけ様々なメンバーが「自分の立ち位置でもがきながら動いていく」構成で作っていくとしたら、あと3時間あったとしても映画作品として成り立ちません。なので、僕個人の思いとしては、大島優子の卒業をうまく使いながら、その近くにいたメンバーに寄り添ってくれてありがとうという感謝の思いが大きいです。

 

象徴的な言葉を発していたのは松井玲奈

時間としてはそんなに長いわけではないのですが、上にも列挙した松井玲奈さんのシーンが一番印象的に残っています。

 

リクエストアワーで「大組閣祭り」の開催が発表された直後、SKE48のメンバーに向かって「こういうことになったからこそ、今の自分の立ち位置をしっかり見つめ直していこう」という、SKE48のエースとして、チームEのリーダーとして振る舞いで不安なメンバーを勇気づけます。その凜とした姿のままエレベーターにスタッフと業務的な会話をしながら乗り込んでいくのですが、扉が閉まり、メンバーの姿が見えなくなると同時にその場で声を漏らしながら涙する玲奈さん。チームを鼓舞する立場でありながらも、ひとりの人間としての不安も大きいことを象徴するようなシーンでした。さらには、AKB48グループの大きさみたいなものも感じました。その少し後の大組閣祭り本番のシーンでチームEのリーダーが自分でなくなったときも、自分へ言い聞かせる意味も込めたような無言のうなずきにも、何かを感じさせられました。

 

あえて主人公を探すなら「営業部長 高橋みなみ

今回の主人公をあえて言うとしたら、高橋みなみさんでしょうか。それも、第一線で働きつつも大きくなった組織の中間管理職であるということが、この1年半でさらに加速したのだということを見せつけられたような気がしました。国立競技場コンサート中止をメンバーに告げる時の各メンバー・スタッフ・そして大島優子への気遣い方がリーダーとして完璧過ぎます。業務的にも、感情的にも、隙がないんです。ショックを隠せない空気での連絡が終わった後の「それでは解散です。各マネージャー、アテンドをお願いします」とスムーズなアナウンスができるアイドルが他の同世代にいるでしょうか。

 

これまでそれぞれのメンバーに「寄り添った」映画だと繰り返してきましたが、それも大島優子という象徴が引っ張り、高橋みなみというリーダーのベースのラインの上にあるということは感じざるを得ませんでした。違うもっと言ってしまえば、AKB48グループ自体がこの2人にかなり依存していることを認めざるを得なかったです。大島優子高橋みなみのことを「戦友」だと表現していましたが、この2人が少し違うレイヤーで戦い続けていったからこそ、今のAKB48グループがあるのだなという感謝の気持ちも改めて大きくなりました。

 

この先、さらに象徴的なメンバーがAKB48グループを去って行く中で、各グループやメンバーごとにファンの興味も分散していくと思います。おそらく、以前の前田敦子大島優子のように、超象徴的なエースは現れないでしょう。AKB48SKE48NMB48HKT48など各グループとの勢力図も平衡化してくるでしょう。そうなったときに、残った高橋みなみが支えている精神的なベースのようなものを、どう分散化していくのか、あるいは全く違った構造にして支え合っていくのか、というところに興味、いや危機感が出てきました。

 

前田敦子大島優子が卒業する時よりも、高橋みなみが卒業する時の方が、AKBが変わる分岐点になるのは間違いありません。それを改めて噛みしめております。

 

おまけの感想

推しの松村香織さん、思った以上に出番がたっぷりで、「SKE48(名古屋)終身名誉研究生 松村香織」とテロップがしっかり入って、SKE所属メンバーで一番尺があったんじゃないかってくらいうれしかったんですけど、エンドロールの「映像協力」の欄に彼女の名前がないっ!! いや、「撮影」の欄でもよかったんですけどないっ!! だって、今年の被災地訪問の映像なんて、6割くらい彼女の私物のハンディカメラからの映像だったんですよ。ちょっとくらい名前入る場所増やしたってよ製作委員会さーん!

 

まあ、そんな感じで、姉妹グループ推しの人にとっては物足りない映像だとは思います。ただ、SKE48に関しては、ちょうど今回のドキュメンタリー映画では空白の期間になっている昨年4月の春のSKE48組閣からの1年間が新曲『不器用太陽』の映像特典に入っているようなので、そちらに(うっすら)期待してみようかなと思っております。

 

ああ、48グループが持っている映像資料、どこかで開放してくれないかなぁ…貴重な映像がきっとたくさんあるのに…(毎年恒例

 

 

 

[DMM視聴]2014.07.03 SKE48チームK2 『ラムネの飲み方』

 

この日は仕事を終えて、生配信に合流したのが自己紹介の途中、19時前あたりから。

 

出演メンバー

荒井優希石田安奈内山命江籠裕奈加藤智子北野瑠華木下有希子神門沙樹惣田紗莉渚高木由麻奈日高優月古川愛李水埜帆乃香山下ゆかり山田菜々山田みずほ

SKE48 | スケジュール | 2014.07.03 チームKII「ラムネの飲み方」公演(18:30開演)

久しぶりに山田菜々さんが出演。その代わりに前日いなかった高柳明音さんや大場美奈さんは休演です。

 

ユニット・特殊ポジション

『クロス』:石田安奈(センター)、水埜帆乃香木下有希子

フィンランド・ミラクル』:古川愛李山下ゆかり惣田紗莉渚

眼差しサヨナラ』:山田菜々山田みずほ

嘘つきなダチョウ』:江籠裕奈北野瑠華日高優月

『Nice to meet you!』:加藤智子(センター)、内山命高木由麻奈神門沙樹荒井優希

『孤独なバレリーナ』プリマドンナ惣田紗莉渚

『ウィニングボール』バッター:加藤智子

『ボウリング願望』プレイヤー:山田菜々

 

初代K2時代の『クロス』では、持ちポジションの高柳さんがいないときはほとんど石田安奈さんがやっていたのでよく見ていたので、この日センターに入った安奈さんを見て、新鮮にも見えつつ安定感たっぷりに感じましたね(ついでに他に誰がセンターをやってたっけと調べてみて、卒業した小木曽汐莉さんと佐藤聖羅が1回ずつやっただけで、それ以外は安奈さんがやってたみたいという納得の結果も得られました)。

 

最近、「SKEか?」と思うくらい、おそらく意図的にポジションの入れ替えが多いK2。今日もユニットどうなるんだろうかと眺めていた5つのユニット中で一番印象に残ったのは、山田菜々さんと山田みずほさんの『眼差しサヨナラ』。菜々さんとみずほさんのように、かわいらしい声のユニゾンというのが新鮮でした。名字が同じということもあって、最後のアウトロでは「1人1人だと心細いけれど、支え合って生きていく姉妹」のように見えました。みずほさんはイマドキな性格してるんですが、ステージでの表現は思春期の女子特有の危うさと元気さを両方出せるのでいつ見ていてもおもしろく感じています。その一瞬一瞬でしか見られない表情だと思うので、いつもカメラに映るたびに楽しめますね。

 

ドラフト生

今回は各チームの中でもドラフト生が安定して出演しているK2で、ある程度継続的な見方もできてきたドラフト生についてのここまでの感想で終わりたいと思います。

 

惣田紗莉渚

他の曲でのちょっとしたミスはあれど、初日公演での『孤独なバレリーナ』でのプリマドンナを見た瞬間、「これを見て『ドラフト生ガー』とか言う人はSKEファンじゃない」とすら思った惣田さん。体感がしっかりしているので姿勢が崩れないのはバレエの振り付けだけじゃありません。現在担当しているユニット曲『フィンランド・ミラクル』でも、山下ゆかりさんや古川愛李さんよりもスッと通った背筋が目立ちます。ただ、安心して見ていける一方、(HD画質での配信が始まったのもあり)表情のメリハリは課題かもしれません。同じチームの古畑奈和ちゃんあたりはそのメリハリが恐ろしいほどなので、ツアーなどを通して意見交換ができるといいんですが…。

SKE48 | プロフィール | 惣田紗莉渚

 

荒井優希

K2の4人のドラフト生の中で、今一番楽しく前へ進んでいるのはこの子かもしれません。筋もしっかり通った身体を動かす元気なスタイル。MCでも一緒で、この日も加藤智子さんに「16歳ですけど、モコさんより疲れました!」と満面の笑顔にケンカを売る元気印! チームEがやってる『手をつなぎながら』公演やったら似合うかも。

SKE48 | プロフィール | 荒井優希

 

神門沙樹

出雲の国からやってきた、ミステリアスなルックスはドラフト会議の頃から話題になっていましたが、つい最近劇場公演フルサイズデビュー。スタイルもいいんですが、『Nice to meet you!』を見ると「ダンスに苦戦してたんだろうなぁ」というのがうかがえます。以前研究生の日置実希さんの卒業公演で『Nice to meet you!』やってたことで改めて気づいたんですが、この曲は息も合わせないといけないですし、ソロダンスでハッキリ踊らなくちゃいけない曲なんですよね。慣れていない子には難しい。年齢的にはもう高卒ですが、ダンスに慣れながら、独特のオーラが光るポイントを見つけてもらってほしい子です。

 

高塚夏生ちゃんのデビューはまだかな…。

  

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[DMM視聴]2014.06.27 SKE48チームE『手をつなぎながら』 斉藤真木子生誕祭

たまたまSKE48劇場が休館日で生配信が観られなかったので、この日は数日前の斉藤真木子生誕祭公演を観てみました。

 

出演メンバー

磯原杏華市野成美岩永亞美梅本まどか大脇有紗加藤るみ木本花音小石公美子小林亜実斉藤真木子・酒井萌衣・髙寺沙菜・谷真理佳福士奈央山田澪花井田玲音名

SKE48 | スケジュール | 2014.06.27 チームE「手をつなぎながら」公演(18:30開演)斉藤真木子 生誕祭

 この日は須田亜香里さんや松井玲奈さんが休演のため、磯原杏華さんと主役の斉藤真木子さんが前目のポジション。

冒頭の『僕らの風』では、幕が上がった瞬間から真木子さんがセンターにいるんですが、一面の彼女の推しサイリウム(SKEではメンバーごとに「私を推す人はこの色のサイリウム持ってね」という文化があります)の緑と赤で広がった客席を見て、照れて一瞬顔を伏せていました。下を向きながら溜めたあと、満面の笑顔でのパフォーマンス。衣装替えのタイミングでは、メンバーに向かって「クリスマスかっ!」と笑顔で照れ隠しのツッコミコメントをしていたと、MCコーナーでメンバーが言っていたみたいです(笑)。

 

生誕祭

この日はAKB48に移籍した木崎ゆりあさんからのお手紙。後輩、特に踊るのが好きな子からは抜群に好かれ、「誰もが一度は通る道」と言われる斉藤真木子さん。SKEからAKBへ期待の移籍をした後輩の木崎さんもその道を通った1人でした。ダンス企画でともにがんばっていたメンバーでもありましたね。

 

そして、やはりすばらしかったのがその後のファンへ向けたコメント。

SKE48 | ブログ | 運営事務局 - SKE48運営事務局ブログ | 斉藤真木子 生誕祭

斉藤真木子さんのSKEでの6年間の奇跡を追っていくと、かなり紆余曲折なんですよね。初代チームK2でエース級に据えられた後、研究生として降格。研究生時代に後輩たちを鍛え上げて伝説の「チーム研究生」の顔となって、チームEに昇格。ただ、誰もが認める爆発的なパフォーマンスを持っていながらも、シングル選抜にはまだ入っていないんです。それでもこれだけ熱い魂を持ちながら、素敵なチームE公演の原動力になれているのは、2度の総選挙でのランクインだったのだなと、真木子推しだけじゃなく、総選挙でのランクインすることの意味をあきらめていなかったSKEヲタに希望を与えてくれたんじゃないかな、なんてそんなことを感じました。

コメント後の『遠くにいても』でも、涙ながら、時折歌えなくなりそうになりながらも、周囲のメンバーに優しく支えられながら歌う真木子さんに、今のチームEと真木子さんのすばらしさを感じました。

 

正直に言って、今のSKEの3チーム(研究生は除く)で、一番配信を見ていて楽しいなと思わせてくれるのは、チームEだと思っています。『BUBKA』でリーダーの須田亜香里さんと副リーダーの梅本まどかさんが「チームEは原点回帰!」とインタビューに答えていましたが、初代チームEの「わちゃわちゃ感」に加えて、新リーダー須田亜香里が注ぎ込んだ「SKEらしいひたむきな全力感」が、『手をつなぎながら』という跳躍ステップの多いセットリストにうまく融合できていると感じます。

そして、魅力的なメンバーを挙げればキリがありませんが、今のチームEの安定した輝きを支えているのは、この日の主役・斉藤真木子さんと、同期の磯原杏華さんに他ならないと思っています。研究生を経験し、初代チームEから前チームSを経験している2人も、「SKEとは何か」みたいなものを身体で知っていると思うのです。だから、フロントメンバーが不在の時に前列に出てきても、キラキラした輝きを見せてくれる。単にヲタが総選挙でぶっ込んだだけの人じゃないと思うのです。

そんな2人が、どちらか1人だけでもいいので、選抜メンバーとしてSKEファン以外の人にも輝きを見ていただく機会ができるといいのですが…。

 

 

手をつなぎながら

手をつなぎながら

 

 

[DMM視聴]2014.06.29 SKE48研究生 アップカミング公演 ~夏~ 初日

ふと思うことがありまして、生観戦・DMM関係なく、観た公演について綴っていければなと思って書いていくことにしました(いつまで続くのか、という話はさておきまして…)


 セットリスト

さて、第1回目の今回は、一部のSKEファンから待望されていた、研究生公演の新セットリストの初日公演。セットリストはこんな感じでした。

 

影アナ:松村香織

M00.『overture』
M01.『マツムラブ!』松村香織+ALL
※衣装についたコースターor缶バッジを投げ込み
M02.『少女は真夏に何をする?』野口由芽竹内彩姫井田玲音名青木詩織犬塚あさな後藤真由子佐々木柚香鎌田菜月

M03. 『オキドキ!』ALL

自己紹介MC
 お題:夏について、この公演について

自己紹介順

犬塚 竹内 山田 後藤
 佐々木 松村 青木
荻野 鎌田 野口 井田

M04. 『渚のチェリー』黄:野口由芽 青:(左から)荻野利沙鎌田菜月井田玲音名
M05. 『わがままな流れ星松村香織青木詩織
M06. 『心の端のソファー竹内彩姫佐々木柚香井田玲音名
M07. 『涙の湘南』(左から)後藤真由子山田樹奈犬塚あさな鎌田菜月荻野利沙

映像「アップカミングチャレンジ~先輩からの指令をクリアせよ~」
大場美奈内山命からの指令:全員で腕立て伏せ100回をクリアせよ!

M08. 『ごめんね、SUMMER』ALL
M09. 『花火は終わらない』青木詩織犬塚あさな荻野利沙佐々木柚香竹内彩姫野口由芽松村香織山田樹奈(ラストはALL)

本編終了

EN1. 『寡黙な月』井田玲音名犬塚あさな後藤真由子佐々木柚香竹内彩姫野口由芽松村香織山田樹奈
EN2. 『パレオはエメラルド』ALL

MC 公演の感想:竹内彩姫

EN3. 『SKE48』ALL

空美夕日の卒業セレモニー

EN4. 『桜の花びらたち』(Short ver.) ALL+空美夕日

終演

SKE48まとめろぐっ! : SKE48 アップカミング公演~夏~ セットリストまとめ! より引用・一部編集

11名ということもあってやや少なめの約1時間半で終了する長さで、シングル曲と過去にSKE劇場で披露されたユニットが多く、サプライズ感はそれほど大きくありません。ただし、現在のコンサートやイベントでは、シングル曲およびそのカップリング曲はほとんどフルサイズで披露されることがないので、劇場ではそれが許されるというのがとてもうれしかったですね。

個人的にSKEのカップリングで1、2を争うと思っている『少女は真夏に何をする?』や『花火は終わらない』を盛り込んできてくれたのはとてもうれしかったです。サブタイトルに「夏」と盛り込んでいるだけあっての選曲、SKEのシングル曲には夏曲としていい曲がいっぱいあるんだなぁと感じながら画面を見つめておりました。

選曲に関しては、竹内彩姫ちゃんが以前やってみたいと言っていた『心の端のソファー』が入っていたので、メンバーの意見中心なのかなとも思いましたが、スタッフからの提案が大きいみたいですね。もちろん研究生ですし、やれない曲を提案するのも難しいとは思いますが、「この曲できるようになったのでセトリに入れてみたいです!」と提案して、どんどん公演を進化させていってくれるような楽しみを見せてくれるとうれしいですね。

注目メンバー

どのメンバーも以前の研究生公演に比べても楽しさと進化を感じられたのですが、特に気になったメンバーをピックアップ。

山田樹奈

身体も小さく幼い顔立ちのじゅなっこ。前チームEの『僕の太陽』のデビュー公演では、アンコール明けの『Lay down』で衣装に着せられているようなパフォーマンスをやっていた子が、この公演で気持ちいいくらいに大きく安定した動きを見せてくれました。ただ大きく踊るだけならちょっとがんばればできると思うんですが、足腰がしっかりしているのか、安定して「閉じる」「開く」をできてるんですよね。その上に最高に爽やかな笑顔。もう最高です。早く公演観に行きたい。

野口由芽

研究生公演が観られないことを嘆く理由のうちの大きな1つに挙げられていたのが、この「ゆめちがステージに立つ回数が減る」という声でした。僕自身は、「それはハードル挙げすぎでしょう…」と思う節もあったんですが、ふたを開けてみたら、それを超えてくる堂々としたパフォーマンスを見せてくれました! アンダーとしてもかなりの回数劇場には立っていましたが、この日真ん中に立ち続けた彼女にはもはや風格すらありました。爽やかに風を切ってターンする時の威風堂々さは好調時の松井珠理奈さんに似たものを感じましたね。

 

ほかにも犬塚あさな青木詩織などなど個々の成長を感じられた公演でした。気になるメンバーについては、7月以降もアップカミング公演があるようなのでその都度書いていければと思っています。

 

このセットリストにしたからには…

上でも書きましたが、この公演にしたからには、毎回アレンジを加え続けていって、進化型のセットリストにしていってほしいなと思っています。どうやら正規メンバーも出演するようですから、その分ユニット曲等を増やしていってみてほしいなと思います。できれば、メンバー発信での提案でできればなおいいですよね。ほかのグループに比べるとそこがSKEの弱い点ですから、この公演を使ってどんどんトライしていってくれたらいいですよね。