あくまでも観客席から

アイドルにかじりついた記録を残したい人のブログ。

MENU

「AKB48とは、研究生のことである」@AKB48G研究生武道館コンサートレビュー

こんにちは、いときんです。

 

昨日、行って参りましたよ、武道館に。平日の武道館に研究生だけを集めてコンサートを行うなんて、AKBのコアファン以外からしたらビックリでしょう。でも成り立っちゃうのが現在のAKBマーケットの層の広さだけでなく深みがあることの表れでしょう。

 

 

 

予定を繰り上げて早めに武道館に向かったつもりでしたが、武道館の敷地内はすでに人でいっぱい。物販列は4月の末に行われていたAKB48グループの連日のライブよりも数割増しで伸びていました。「ここは本当に正規メンバーになれない女の子たちのライブ会場なのか?」と言いたくなるほど。推しメンのデザインが施されたグッズを買えずにとぼとぼと公演で待機です(実際は、研究生メンバーの個人グッズはなかなか生産されずレアなのでプレミアがつくためなのです。ヤフオクでは缶バッジに26,000円もの値段がついたものもありました)。

 

●以下セトリ。岡田隆志さんのぐぐたすから引っ張ってきてます。

M01 初日(ALL)

M02 チャンスの順番(ALL)

M03 君のことが好きだから(ALL)

M04 会いたかった(ALL)

—— MC ——

『overture』が終わると同時に、松村香織さんがステージ最上段に登場。「研究生集合ー!」のかけ声でAKB48グループ研究生103名全員が集まる。そこからの「いつも、感謝、冷静に、丁寧に、正確に、みんなの夢が叶いますように! AKB!48!」(だったかな)の円陣。「あの頃は大変だった」とか「チャンスはやってくる」というメンバー側に寄り添ったベタメッセージを詰め込んだ『初日』に続けて『チャンスの順番』を持ってくるなんて、研究生を推しているヲタの胸を揺さぶりすぎです。そこで号泣して(笑)、『君のことが好きだから』や『会いたかった』という明るいメッセージも、公演や握手会こそが接点でしかない研究生の子たちが歌うからこそ胸に響きます。

 

M05 渚のCHERRY(西野未姫、大和田南那、市川愛美、土保瑞希)

※以下ユニット曲は1曲ごとに出演者を呼んでMC特技披露、進行は峯岸みなみ松村香織

M06 FIRST LOVE(小嶋真子)

M07 黒い天使(岡田奈々高島祐利奈茂木忍

上の3曲は現在のAKB研究生公演で盛り上がっている14期のエーストリオをそれぞれセンターに持って来ましたね。僕は現場で見るのは初めてです。前評判通りの輝きでした。西野さんはキラキラ系、こじまこ(小嶋真子)ちゃんはふんわり系、岡田奈々ちゃんはカッコイイ系で住み分けもできてますしね。こじまこちゃんはソロで緊張していたのか、本領が発揮できてなかったような気がしました。

 

 M08 7時12分の初恋(田島芽瑠、篠崎彩奈、渕上舞、空美夕日、竹内彩姫)

M09 ガラスのI LOVE YOU(北原侑奈、岡田栞奈、嶋崎百萌香、林萌々香

M10 雨の動物園(村山彩希、前田美月、内山奈月、梅田綾乃、橋本耀、大段舞依、谷真理佳、湯本亜美)

M11 ハート型ウイルス(岩立沙穂、込山榛香、北澤早紀

M12 となりのバナナ(秋吉優花、山尾梨奈)

ここでは岩立沙穂さんが一番完成が大きかったでしょうか。自己紹介キャッチフレーズの流れで言う「はーやーい!」がネットでブレイクしているからか、みんなさっほーコールが言いたくて仕方ない感じ(笑)。「ああ、ここは濃ゆいヲタがそろってる場所なんだな」と思わされる瞬間でした。となりのバナナの秋吉優花ちゃんがかわいいのは知っていましたが、コンビ相手の山尾梨奈ちゃんはノーマークでした。最近、NMBの研究生に気になるメンバーが増えてきています。

 

M13 パジャマドライブ(川上千尋、北野瑠華、向井地美音)

M14 天使のしっぽ(朝長美桜、山田麻莉奈、山田みずほ

M15 わがままコレクション(岡田彩花、北川綾巴、高山梨子梅本泉、佐藤妃星、福岡聖菜)

M16 Bird(渋谷凪咲、大脇有紗今田美奈

M17 エンドロール(松村芽久未、坂口理子、相笠萌、日高優月)

※ここまで各曲ごとにMC(峯岸みなみ松村香織抜け、松村芽久未仕切り)

『Bird』から『エンドロール』のクール系曲の連続とそのメンバーには鳥肌が立ちそうでしたね。『エンドロール』はAKBの楽曲の中でも屈指のダンスナンバー。それを研究生の若手のメンバーがやるなんて。相笠萌ちゃんのダンスは知っていたんですが、坂口理子ちゃんはバラエティ的なキャラの部分しか知らなかったので新鮮でした。で、ここでは渋谷凪咲ちゃんに脱帽したい。彼女はかなりのセンターオーラ持ってます。『AKB0048』風に言うとしたらキララが飛んでます。デビュー直後のアイドルの子って資質と自覚が乖離していることが多いんですが、この子はそれを高いレベルで両立している。運営もすぐに昇格させなかったことは正解でしょう。センターとしての輝く彼女を見たい。NMBのDMMをチェックせねば。

 

==== 

M18 スカート、ひらり(岡田奈々、小嶋真子、西野未姫、田島芽瑠、朝長美桜)

M19 炎上路線(峯岸みなみ松村香織

—— MC ——

研究生5トップの『スカート、ひらり』の次は、お待ちかね、今夜のリーダー2人による『炎上路線』です。この2人がユニットをやるとしたら『炎上路線』以外にありえないですよね。歌詞の内容としては「あなたとわたしの燃え上がる恋」という曲なんですが、指原さんがチームA時代に歌っていたユニット曲でもあり、「ネットで発言が炎上する」ことになぞらえて書かれた曲とファンの間では再解釈されています。例の事件でこれ以上にないくらい燃え上がった峯岸さんに、干されの時期が長くGoogle+でボヤいた発言がYahoo!に取り上げられて炎上する常連の松村さん。でも、この曲ではそんなこと関係なく、カッコよく魅せてくれました。特にダンスが苦手と心配されたかおたんも万全。カッコいいパフォーマンスのバックグランドに「ネットでの炎上」がシンクロするという、不思議な光景をこの日は見ました。昨年のスキャンダル直後「ゆび祭り」で指原さんが歌った『それでも好きだよ』で客席とシンクロしたのとはまた違ったのが興味深かったですね。

 

M20 オーマイガー!(NMB48研究生)20人※昇格組除く

M21 スキ!スキ!スキップ!(HKT48研究生)24人※昇格組除く

M22 1!2!3!4! ヨロシク!(SKE48研究生)22人※昇格組除く

M23 大声ダイヤモンド(AKB48研究生)24人※昇格組除く

—— MC ——

(昇格組13人、大森美優佐々木優佳里平田梨奈、東李苑、市野成美岩永亞美江籠裕奈新土居沙也加二村春香水埜帆乃香宮前杏実古賀成美、西村愛華

M24 シアターの女神(昇格組13人+峯岸みなみ松村香織

M25 バンザイVenus(昇格組13人+峯岸みなみ松村香織

M26 青春のラップタイム(昇格組13人+峯岸みなみ松村香織

M27 さよならクロール(ALL)

各チームごとの研究生によるシングルメドレー、昇格組+ベテラン組によるシングルメドレーはそれぞれ意気込みが伝わってきてよかったですね。各チームのシングル曲ではイントロ時にリーダーがかけ声をそれぞれかけるんですが、その気持ちの上がりっぷりが気持ちいいこと。パフォーマンスももちろん勢いが感じさせてくれました。それに触発されたのか、昇格組はMCから気持ちがフルスロットル。帰国子女の平田梨奈ちゃんは途中で日本語の表現が見つからず英語で話していました(笑)。

 

—— MC ——

M28 掌が語ること(ALL) 

意外と言ったら失礼なのでしょうが、この日一番会場の一体感があったのはこの『掌が語ること』なんじゃないかと思っています。全国の劇場公演で毎回歌っている曲ですし、もちろんコンサートでも歌う曲。飽きが来るのでシラケさえあるかと思いましたが、この日は違った。ちゃんとこの曲の意味を理解して、手拍子を打つ人、メンバーと一緒に歌う人、サイリウムをゆっくりと振る人。この日はそのリズムをステージの上のメンバーと合わせようとする人が多かったように思います。さすが48Gファンの中でも一番ディープといわれる研究生ヲタですね。好き勝手に衝動的に動くだけではない。

 

 —— アンコール ——

 E1 LOVE修行(本日出演のAKB48)27人

 E2 ファースト・ラビット(ALL)

 E3 レッツゴー研究生!(ALL)

足早に登場してアンコールが開始。MVも泣く歌唱シーンが初披露の『LOVE修行』、そして研究生が歌うからこそ魅力が出る、がんばる少女たちへの応援歌『ファースト・ラビット』。そして圧巻だったのが『レッツゴー研究生!』でした。原曲はチームBの『ワッショイB!』でチーム全員の名前を呼びながら盛り上がるチーム曲。『ワッショイE!』『ハッピーA!』『バッチコイK!』『エンジョイ4!』など各チームの替え歌も作られています。現行のAKB研究生は『レッツゴー研究生!』という替え歌を歌っていて、この日はなんと全登場メンバー103名の名前を突っ込んで来やがったのです! もうメンバーがどこにいるのか、誰の名前を呼んだかを確認するのもわからないまま進んできて、混乱です(笑)。でもとにかくこの曲は「け! ん! きゅう! せい! レッツゴー!」で飛べるから楽しい。それでいい。その楽しさとともに、お時間(中学生メンバーの労働制限)が来てしまったようで、お開きとなりました。

 

 

 

●研究生が守るのは劇場だけでなく、AKBのコンセプト

表題にも書きましたが、今現在のAKBのコンセプトを体現しているのって、まさに研究生のメンバーたちだと思うんですよね。「会いにいけるアイドル」というキャッチコピーが有名ですが、会いに行く場所は握手会じゃなくてもともとは公演です。その公演をひたむきにがんばる姿を応援していくことがAKBの初期のスタイル。公演をひたむきにがんばる姿を見せてくれているのは、今は研究生の子たちです。だからもともとは正規メンバーが歌う『初日』『チャンスの順番』『ファースト・ラビット』や過去のシングル曲は、研究生の先も見えない中走っている子たちが歌うとより魂が乗ってくるのです。逆に言えば、正規メンバー(と運営)には「もっとがんばれ、もっと攻めろ」というメッセージも伝えられたのではないでしょうか。

 

峯岸みなみ松村香織の2人がいなければ成り立たなかった

このコンサートの企画趣旨である、「まだ注目されていない研究生を世に広く知らしめる」という意味では大成功だったと思います。入場者に配られる103名全員のプロフィール、開演前にモニターで流されていたアピール動画、そしてMCでのアピールタイム。自分のiTunesでセットリストを再現して、曲をMCなしのつもりで聴いてますが、つなぎとして悪くない流れです。その流れを途切れさせてでもMCをアピールタイムに使った運営と峯岸・松村の2人の判断はよかったと思います。僕も曲のパフォーマンスで気になったメンバーを記憶にとどめる時間として有効に使わせてもらい、推し増しへの第1歩を踏んでおります。結果として最後の曲がカットになってしまったようですが、それを差し引いても大成功だったんじゃないでしょうか。それでもユニットに選ばれていなかったメンバーを推してるヲタの方は楽しくなかったのかもしれませんが(苦笑)。

 

●推しててよかった松村香織

僕はあまり1つのことに盲目的にのめり込むことはないんですが、意外と松村さんへの推しは程よく続いてるんですよね。総選挙に数十票突っ込むようなことはできませんが、ゆるく握手に通ったり、Google+をチェックしてコメントしてみたり。もしかしたら、僕がいろんなメンバーに興味を持つようになったきっかけって、かおたんかもしれない。Google+ではメンバーしか撮れないオフ動画を見せてくれるんですよね。昨年、奇跡と言われた総選挙34位での登壇コメントも、「SKE48研究生をもっと注目してください」というほどの献身さ。「自分が輝かなくても、自分を潰れ役にして仲間が輝いてくれればいい」という想いがなければ終身名誉研究生なんていうネタポジにつけません。今回はそのかおたんと峯岸さんがテコの役になって、コンサートの成功につなげたわけです。峯岸さんは初期メンで人気も実力もありますが、かおたんなんてGoogle+が始まる1年半前よりさらに前は注目されなかった存在(僕もヲタクになる前で知りません)。それが、ここまでの高みに来てるんです。それも"研究生"のポジションのままで! 土曜日の日産スタジアムでの開票イベント、これはもう、何があってもいい。松村香織の2度目の下剋上、あるぜ!