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AKB48グループ大組閣結果の展望【AKB48編】 - スタジアムとアリーナの観客席から。
今回の記事では、SKE48について。
SKEに関しては、チームごとではなく、まず組閣後のチーム構成を並べてみます。
【チームS】
リーダー:宮澤佐江
副リーダー:佐藤実絵子
前チームS:大矢真那、後藤理沙子、都築里佳、出口陽、中西優香、松井珠理奈(AKB48チームK兼任)、矢方美紀
研究生からの昇格:北川綾巴
ドラフト生:松本慈子
姉妹グループからの完全移籍:山内鈴蘭(前AKB48チームB)
姉妹グループからの兼任:田中菜津美(HKT48チームH)、宮澤佐江(SNH48チームS2)、渡辺美優紀(NMB48チームB2)
【チームK2】
リーダー:古川愛李
副リーダー:大場美奈
前チームK2:加藤智子、高木由麻奈、高柳明音(NMB48チームB2兼任)、古川愛李、山下ゆかり、山田みずほ
姉妹グループからの完全移籍:大場美奈(前AKB48チームB/SKE48チームK2)
【チームE】
リーダー:須田亜香里
副リーダー:梅本まどか
前チームE:井口栞里、市野成美、岩永亞美、梅本まどか、木本花音(HKT48チームK4兼任)、松井玲奈(乃木坂46と交換留学生として兼任)、山田澪花
姉妹グループからの完全移籍:佐藤すみれ(前AKB48チームA)、谷真理佳(HKT48チームK4)
姉妹グループからの兼任:
改めてこうして名簿を見てみると、「これまでのSKEではいけないんだ」というどこぞやからの声が聞こえてきそうです。少なくとも、SKE48の現場にどっぷりの人からしたら、こういう人事の発想は出てこないように思います。
その象徴が「チームSリーダー:宮澤佐江」という動き。映画館中継を見ていても、直前のAKB48チーム4で木崎ゆりあさんの完全移籍が発表されたこと以上にどよめいていました。僕も動揺を隠せず、映画館中継なのに汗が飛び出してきたことを覚えています。
宮澤佐江さんの人事に関しては、いろんな角度から「気持ちよくない」ものが感じられます。
「昨年春にAKBと兼任させたのを解いておいて、なぜ再び兼任なのか」
「本人は昨年夏の総選挙の時に、『SNH一本』を誓ったはずではなかったのか」
「日本に戻ってくるのなら、AKBに戻るべきではなかったのか」
といった具合です。それぞれの疑問に対しては、中国SNH48運営陣との契約の問題、ビザの取得の問題、昨年夏に自らAKB兼任を辞退した経緯など、諸々の大人の事情が垣間見えますが、それらを抜きにしても言えることは、「SKEは変わらなくてはいけない。その象徴が宮澤佐江だ」ということです。
SKEの総監督的なポジション「キャプテン」がどうなるのかについてはまだ公式にアナウンスされていませんが、キャプテンとチームSリーダーを兼ねていた中西優香を解任したということはそういうことでしょう。劇場公演では彼女が客席への煽りを担当する『仲間の歌』に象徴される時代は終わりということです(もちろん、今後もコンサートではキラーとして使われるでしょうが、あくまでたとえの話です)。
書いていて自分でもイライラしてきましたが(笑)、SKE48運営(というよりAKB48グループの上層陣?)は自らで自らの位置を追い込んでいます。おそらく、松井珠理奈AKB選抜入りとか、北原里英SKE兼任の時の比じゃないくらいに反発を食らいます。異物を突っ込んだだけでなく、ぶっ壊したわけですから。佐江ちゃんにならそれを突き抜けるくらいのパワーがあるのは知っているので、まずはメンバーが壊された中でも一体になれるかどうかを見守っていきたいところです…。(運営さん、ちゃんと佐江ちゃんを名古屋によこしてくださいよ…)
宮澤佐江さんのことだけで長く書いてしまいましたが、他のリーダー・副リーダー人事についても面白いと思います。これまでのSKEを体現する中西さんと新たな象徴佐江ちゃんをとっかえた一方で、もう1人の「これまでのSKE」の体現者・佐藤実絵子さんを副リーダーとして引っ張ってきてるんですね。「これまでのSKEはぶっ壊すけど、今までのSKEも再構成するピースの1つだ」というメッセージは伝わります。映画館で電話してた実絵子さんは佐江ちゃんとよそよそしく会話してましたけど(笑)。
それは、K2の古川・大場、Eの須田・梅本の両コンビにも言えることだと思います。前回の組閣で唯一リーダー継続だったK2の高柳さんは、B2も兼任してることですし、今後はソロとして飛び立つ準備ができるんではないかなと期待しています。彼女は熱血エピソードで知られることが多いですが、前回の組閣以降はいい意味で力も抜けて、飛び跳ねるような元気さが加速しています。あくまで48グループは「夢へのステップ」を歌っているので、SKEが足かせになってはいけません。盟友の古川さんがまったく肌に合わないリーダーとして格闘していくSKEを守る中、相方の鳥さんにはうまく飛び立ってほしいですね。
そして、兼任からSKE専任になり、K2の副リーダーになった大場さん。NMBの市川美織さんもそうですが、思い切ったことをしましたよね。どちらも兼任先でうまくなじんでいたとは言え、専任になるとは。これを「左遷」的にとらえる人もいるみたいですが、僕は姉妹グループへの完全移籍が増えたことは「SKEやNMBの東京でのメディア露出にも力を入れますよ」ということなんじゃないかと勝手にポジティブに捉えています。AKBでも苦労をしていたみなるんには、うまくあいりんを支えつつ、SKEの逆襲のキーパーソンとしてAKBに負けない存在感を発揮していってほしいです。
ただ、組閣で気になるのが、昨年のSKE内組閣に比べると、各チームのカラーがぼんやりしているんじゃないかというところ。
特にチームSなんて「激しいダンス」という色がほとんどなさそう。兼任でみるきーやなつみかんを入れた意味はどこにあるのか。名前だけ見てるうちは、「化学反応を期待する」としか言えませんが。
チームEには完全移籍が2人。AKBから佐藤すみれさん、HKTからは谷真理佳さん。MCがとっちらかりがちなチームEに対して、チームAで年下メンバーをまとめていたすーちゃんを入れたのでしょうか。谷を完全移籍でなぜSKEなのかについては、谷側から考えると疑問がありますが、SKE側からすると、「ひな壇などで足りないガツガツ感」という意味でいい刺激になるんじゃないかと思っています。今のところSKEでガツガツしてるのって、松村・須田ぐらいですからね。ここでもう1つ手を打つのは面白いと思います。
とこう、書いてみると、あまりにも解体されているのでファンとしても不安が大きくなる人事だということを実感しています。ただ、僕はそれでもしばらくはSKEを見ていきたいという思いはあるので、見守るしかないと思っています。
さて、新体制への移行はいつになるんでしょうね…(遠い目)
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